ガーデンローズ

2009年夏、ミニコンサートの会場になった広島のギャラリーで、その日限りの販売としてミニアルバムを作りました。
音楽家の周防義和氏の声かけでジャンルを超えたアーティストさんが参加したミニアルバムです。
画家の周防真理子さん、同じく画家の石塚桜子さんのすばらしい作品の数々に囲まれ、さらにゲストにtomo the tomoさんという豪華なミニライブでした。
tomo the tomoさんは長崎出身ということで、ライブの冒頭のお話からも広島に対する深い想いを感じることができました。
争いのない世界、平和を願う祈りが届かないわけはない。

あれから15年。
今、世界はどうなったのか。
世界中で平和を祈り続ける人たちが大勢いるというのに、祈りは無意味だというのでしょうか。

違うと思います。

歌「ガーデンローズ」は、長野の道端に咲くノイバラの強くたくましい生命力の歌です。
風に乗って漂う香りとは裏腹に、トゲがあり、扱いにく雑草という部類ですが、そんなことはおかまいなしで群生化して秋には赤い実を付けるのです。
このたくましさ、このタフさ、筋の通った野ばらの自己表現力にインスパイアされた歌です。

実を付けることが植物の目的だとしたら、
ノイバラは計画的に、本能的に、宇宙の法則的に赤い実をつけています。
そして、鳥たちは赤い実をついばみます。
そして、種が運ばれていきます。
祈りとはそういうものではないでしょうか。

雑草として咲くノイバラの花のように、同じ天命を持った表現者が世界中にたくさんいます。
そう、私の仲間たち。
ここを訪れてくれる人たちはたぶん繋がっている仲間です。
ノイバラの白い花には赤い実を信じて花を咲かせることができます。
信じるよりも、もっと近いところ、宇宙の法則に沿って。

今年も8月がやって来ます。
祈りの実が、心に羽根を持つ人たちによって運ばれていくことを信じています。
祈りを込めて、2009年のガーデンローズをお届けします。
お聴きください。


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