12月, つぶやく:白い花はMさんに、ブルーの花は私の癒しに。

スーパーの隣にある花屋さんの前をスーパーのカートを引きながら通り過ぎる。
足取りゆっくりと、店内の花を自動ドア越しに見る。
今日はしばらく立ち止まって眺めた。
お店の店員さんが笑顔で手招きしているのにも気付かずにいたら、
わざわざ外に出てきてくれて、
「どうぞ、中でゆっくりご覧ください」と声をかけられた。
きれいだなぁと思ってぼーっと眺めていただけだから、
いえ・・・と去りかけて、頭の中で小さな声がした。
「あなたへ・・」
私?・・自分へのプレゼント?

カートのまま店内に入るとむせ返るほどのユリの香りが立ち込めていて、
お店の外からは想像できないほどの花の香り。
癒される・・・ため息が出た。
ガラス越しに見ても満開のユリの花びらは反り返り一部は茶色に変色しているのに、
終わり差し掛かってなおユリとして凛としている。
開きかけの花びらの白くて柔らかなユリばかりを追い求めていた頃の私に教えてあげたい。
枯れることを怖がっている誰かにも伝えてあげたい。
反り返った花びらも茶色くなった部分も、
ユリの本質を少しも失ってはいないということを。

ユリは高かったので白とブルーの小さな花を一輪づつ購入。
家に帰ってみたらコートのボタンを掛け違えているわ、洗面所の鏡に写る私の髪は伸び放題のボサボサ。
後頭部は鳥の巣になってるじゃん💧

おそうじの会のメンバーのMさんが10月に亡くなったと連絡があった。
Mさんは畑でたくさんの花を育て、エプロンや洋服もカラフルで大きな花柄ばかり。気さくだけど、どこか華やかで元気な女性だった。
亡くなったことが信じられない。
花瓶に花を挿しながらMさんの死を悲しんだり思う間も無く介護生活が始まってしまって、ちゃんと向き合っていない感情があることに気づいた。
介護がなければ、自分にとっての最優先事項はMさんとのお別れだった。
白い花はMさんに、ブルーの花は私の癒しに。

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