6月, つぶやく:ホタル

うちのすぐ隣の地区では数年前からホタルの生育に取り組んでいて、近年は「ホタル祭り」というのぼりが立つくらい増えてきている。

そして、うちの隣を流れる川でも数匹ホタルが戻ってきた。
これを機会に増えていくといいなと思いつつ、
夜になると川の上流にある温泉施設の排水の臭いがヒドイ。

この川、昔は川に降りて野沢菜を洗ったりしていたらしい。
大雨の被害があってからか、整備された。
すでに昔ながらの暮らしから近代的な暮らしに変化していた頃と思うから、川に降りて野沢菜を洗う人がいたかどうか。

7年くらい前、戦場であった川だと知らずにホタルを見に言った時、ものすごいたくさんのホタルが飛んでいるのを見て怖くなって、私は逃げ出した。
その暗やみで写真を撮り続けるケンを、すごいなと思った。
川から相当離れているのに、体の震えが止まらなかったので、連れてきてしまったのだと気付いた。
ケンを待っている間、ネットでこの場所の歴史を知った。
村を守るため、信仰を貫くため、愛する人を助けるため、守るべきもののために命をかけた祖先の思いに心を寄せているとケンからの電話が鳴った。
やっと震えが止まった。

あれからその場所には行っていない。
その川に行くルートの一部を思い出すことがある。
「連れてきてしまった」と感じた場所から見える風景だ。
その風景の中に川沿いの高台に建つ神社がある。
赤い提灯が石階段を照らしている光景だ。
その神社は実際にあるけれど、私の見た光景の場所にあるわけではない。

ホタルを見ると、どうしても思い出してしまう不思議な世界のこと。

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