5月, つぶやく:信州の郷土食

毎月お寺さんで開催される「おそうじの会」は、お掃除から始まって座禅、そして最後に参加者みんなで玄米と少しのおかずをいただく。
食事には毎回、お寺で漬けた漬物が2,3切れほど並ぶ。
お寺の女性から女性へと、代々引き継がれてきた漬物だ。
そこには厳しい冬を生きる信州の食文化がある。

冬に漬けた野沢菜は、5月末に発酵の最終段階。
お寺という環境だからこそ5月まで発酵が続くわけで、
いくら信州でも普通の家庭ではこうはいかない。
つけ汁には酵母が幕を貼り始めて、酸味の強い漬物になっている。
それを洗い数回茹でこぼして椎茸や昆布と一緒に佃煮にしたものを出していただいた。
今回、私も野沢菜漬けの最終形をおすそ分けしていただいた。
冷凍もできるからと、多めにいただいた。
教えてもらった通り、まずは洗って茹でこぼし、ごま油で炒め煮にした。
ほのかな酸味、佃煮よりもシャキシャキとした歯ごたえがある。
こんなに発酵しているのに野沢菜の繊維はしっかりと残っている、すごい。
昨日は副住職の奥さまが野沢菜の天ぷらを出してくれたのですが、調味料は野沢菜の酸味だけ、とても美味しかった。

いつからかお寺の発酵食品が美味しいのは、うちにはいない発酵菌がお寺にはたくさん常在しているんじゃないかと思い始めた。
とにかく、漬物と呼ぶ全てが美味しいのだ。
おすそ分けしていただいた漬物に付着したお寺の発酵菌が、いつかうちにも住み着いて欲しいと心から願っている。

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