2月, つぶやく:ネズミ騒動

猫の習性としてネズミを捕獲するのは仕方がないとして、
また、捕獲したネズミを自慢げに見せに来るのも、まあまあいいとしよう。
その功績にはありがとうを添えてナデナデしてあげたい。
だってその甲斐あって、うちのネズミは姿を消した。
それでも、夜になって、外から帰ってきたダブちゃんを家に入れる時には確認をしなければいけないことがある。
それは生きたままの獲物を口に咥えていることもあるから。

過去にダブが元気のいい鳥を咥えて家に入ってきたことがある。
その「鳥騒動」の時、家には私ひとり。
家の中を飛び回る鳥をほうきで外に追い出す私と、
その獲物を捕まえようとするダブちゃんと、
出口を探す鳥との戦いが狭い家の中で起きた。
その経験をした私がずっと言い続けてきたこと。
それは、
「ダブを家に入れる前に口に咥えているものを確認すること」
でも、そんな私の話などケンは独自の解釈で跳ね除けてきた。

ケンの解釈ではこうだ。
”ダブがドアを開けて欲しいだけの時には勝手口をトントンと叩き、獲物を口に咥えてきたのならば、勝手口の前でにゃあにゃあとなく”というもの。
にゃあにゃあの声がしないときは確認は必要ない、というもので、
その言い分はずっと変わらないまま、2日前に事は起きた。
いつも私の話(経験者の話)を右耳から左耳へと受け流すケンに天罰が下った。(と思っている)


夕食後に、デザートを食べながらくつろいでいた時、
ダブが勝手口のドアをトントンした。
その音にいち早く反応したケン。
今となっては私の口癖になっている「確認してね」を言ったかどうかは思い出せず、また言ったとしてもケンが聞いたかどうかもわからない。
ただ確かにケンは、確認をせずドアを開けた。
素早く家に入ってきたダブが何か咥えているのに真っ先に気づいたのはケンだ。
慌てて、あっダブが咥えてる!と叫ぶが、
その咥えていたものが生きたままのネズミだとわかった途端、私はパニック。
ダブが咥えていたネズミはあっという間に茶箪笥の裏側に隠れてしまった。
私はケンが確認しなかったこと、
これまで何千回も「確認してね」と言い続けてきたのに、
私が言い忘れた事で起きてしまったかも知れない騒動に腹が立つやらなんやら。
団欒ムードは一気に修羅場となった。

私は呆れて、怒って、悲しいやら不甲斐ないやらで2階の自分の部屋で臥せって泣いた。

クタクタ、ヨレヨレになったケンが
「もう大丈夫だから降りてきていいよ」と呼びにきてくれた。
騒動から1時間以上たっていた。
降りて行くと居間の茶箪笥、こたつ、冷蔵庫、小さな家具が動かされていて、
ついでに掃除機がかけられていて、アルコオル消毒された床はピカピカに輝いていた。

この騒動、その後のワインのおつまみに最高だった。
あれから数日経っても茶箪笥の裏をずっと探るダブちゃんの行動と、
ネズミ捕獲に使ったであろうケンの自作棒とか、
焦って持ち出したガムテープとか、
使ったけれど役に立たなかった未使用品とか、
ビニール袋とかの残骸に、
ケンが格闘した場面が思い出されて密かに私の笑いのツボになっている。
このブログを書きながらも思い出し笑いがこみ上げてきちゃうので、
外では思い出さないようにしないといけない。
今一番つらいのはケンの顔を見るたびに、笑うのを必死で堪えること。

この経験からケンは忘れずにダブの帰宅時の確認を怠らないようになった。

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