10月, つぶやく, 留め帳:もっと深いところで

朝から上空をヘリコプターが飛ぶ。
千曲川の決壊から二日目。
うちは山手なので被害はなかった。

うちから少し下ったところにある白鳥神社へ続く新しいバイパス道路は白鳥神社と隣接している海野宿への観光を目的に作られた道路で、千曲川の堤防から少し離れたところに作られた。
近年は数少ない市内の観光地として観光バスもやってきて、狭いながら市営の無料駐車場もある。
その道路が千曲川の堤防を超えた濁流によって壊された。
幸いにも海野氏とヤマトタケルの神をお祀りする白鳥神社は氾濫からは免れた。

世界中には古より伝え残されている知恵がある。
知識ではなく知恵と呼ばれるものは、一部の高等教育を受けたものたちだけがわかる書物のようなものではなく、普通に生活している私たちにもわかるような形で残してくれている。
わかりやすい「目印」として、神社や磐座、口伝、ものがたり、民話。
どんなに科学が進歩しても、人間の知識や技術ではどうにもならないもの。

自然現象

忘れた頃にやってくるそれらを、子どもたちにもわかる目印として時代を超えて世代を超えて残していくために、誰にでもわかるカタチで残してきた知恵の数々。

優しく穏やかに流れている千曲川も、
堤防を轟音と共に乗り越えて家々を浸水させていく千曲川も、同じ千曲川。
私たちは何を目撃したか。
もっと深いところで受け入れる必要があるもの、
令和という新しい時代の幕開けに、
私たちは何を目撃したか。

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