8月, つぶやく, 留め帳:お別れ

今日はなんという日だろう。
亜季先生が亡くなられてお焼香をさせていただいた。
今年に入っておそうじの会に参加されなくなったのはご高齢であり、
少しづつ体力的にも困難が多くなったのだと聞いていた。

いつもポジティブで朗らかな亜季先生の言葉は深く優しさで溢れていたから、近しい人たちはその優しい声を心に留めおきたく伺っていると聞いていた。
聞き取りやすく通る声で語る亜季先生の話にはいつも起承転結があって、わかりやすく、何よりもとても美しい日本語だった。
家庭科の教師だった亜季先生は、お寺のお地蔵さまのエプロンや帽子の型紙をおこし、説明書付きの「お地蔵さまセット」をたくさん作っていた。
押し付けではなく、希望者に手渡されるセット。
しつけ糸が施された各パーツは説明書の順番で縫うだけになっているので、私のような針仕事が苦手な人でも完成する、ようになっている。

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亜季先生、お地蔵さまセットが完成した時先生に「ありがとう」と言っていただきました。
私が、さも自分が完成させたのだとばかりに手渡した「お地蔵さまセット」は、亜季先生が8割仕上げてくれたからでした。
私が亜季先生に「ありがとうございました」と言わなければいけなかったのに、バカでした。”説明書付きパーツ”が制作できる亜季先生なら、その手間で簡単に縫えてしまうものを、わざわざセットにしたのには理由があったんですね。こんな愛の表現があることを亜季先生から教えてもらいました。
ありがとうございました。

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90歳を過ぎた亜季先生の日々、一分一秒はかけがえのない大切な時間で、見送るご家族にとっても最後の時を精一杯尽くされたのだと思う。
亜季先生、お疲れさまでした。安らかにお眠りください。

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