4月, 留め帳:2019アースデイに寄せて2

アースデイの会場で。
ブースの出展における業種も、ここ数年で変化してきている。
数年前は軽食、パン屋さんが多くて、1店舗2個づつ買い歩いたらあっという間にトートバックがいっぱいになった。そのほとんどが天然酵母パン。
健康ブームの最中に健康志向の強い来場者は多かったと思う。
そういう私もマクロビオティックを始めた頃に「坂口さん家のおやつ」という屋号で友達に手伝ってもらって出店したことがある。
良い素材を使ったお菓子はイラストレーターの友人に作ってもらったパッケージをまとい飛ぶように売れた。
そのあとも、地元のイベントで2回ほど出店した。

さておき、今年は時間配分がうまくいかず会場をぐるりと回った。
アースデイの当初から出店している「天池窯」はアースデイの老舗と言っていい。小諸市の陶工家の岡本さんの「天池窯」の陶器はデザインがずっと変わらないものが置いてあって、割れてしまって不揃いになった湯飲みは、この佐久アースデイで買い足すことができる。暮らしを根本から考える岡本さんの哲学に触れると、陶器たちはどんな時でも暮らしに寄り添い、人生に寄り添いながら割れ壊れることすらも美しいと思わせてくれる愛おしさがある。

日本でもAIの研究が大急ぎでなされている昨今、会場は手作りの雑貨、服など、人の手が作り出したものが並んでいる。
名古屋に近い町で商売を営んでいた家で育った私は商人気質をよく知っている。
その私から見ても商人らしからぬ出店者が多いのがアースデイの特徴で、だからちょっと覗いて手にとって見ても押し付けられたりすることはほぼない。
ゆっくり安心して見て、触ってみることができる。
素材にこだわった食品は原価が高い分、割高かもしれない。
それでも出店者に大きな利益はないことを知っておこう。
なぜ、販売するに至ったかを聞いてみると多くの場合、共感する。
自身が、もしくは家族がアレルギー体質だったとか、有機農家さんだったり、奇跡のような出来事があってこれまでの人生を変えたとか。アースデイの出店にいたるまでのドラマの「なぜ?」に耳を傾けるとブースの地図に書き込んでおきたいほどのリアリティを帯びてくる。
そしてファッションが半端なく素敵!
おしゃれで個性に富んでいるのを見て、「それはなんですか?」と臆することなく平気で聞く(笑)多くの場合、生き方はチョイスするものに反映されているから→すぐに友達
90店舗以上のブース全部を聞いて回ることは不可能だけど、ファッションは見る価値あり。若い人たちも、年を重ねても本当にみんなおしゃれ!

世界を変えていくのは消費者だと思っている。
企業でもなく、政治家でもない。
「そんなチカラなどない」と思い込まされている消費者が世界を変えていく。
大きなプラカードを掲げなくても、大声をあげることなく、静かに明日食べるもの、生活に必要なものを選ぶときの基準を「地球にとって良いもの」へと変えていくことを、ただ続けていく。
毎瞬続けている小さな選択は、小さな気づきとなったり小さな変化となったりを繰り返して、やっと心がざわざわして、心地悪さを感じて終了。
第一段階が終了して、慣れ親しんだ暮らしに戻り小休止。
食べるものや暮らしを変えていくというのは簡単ではないのだ。
これまで何の疑いもなく美味しいと感じて食べてきたものを「今日から健康にため玄米にします」と宣言して、体や心は従うでしょうか。それはエゴの独裁。

小休止の間にも、小さな選択の繰り返しで出来上がった脳内のシナプスは、事あるごとに目の前の選択を迫られるたびに選択肢として浮かび上がってくる。
焦って、「何がいちばんいいのか?」と誰かに問いて答えをもらえば失敗もなく、最短でたどり着きたい境地に赴くのでしょうが、いちばんいいものにこだわることは最終的な目的地にはならないと思うから。
その時の自分にとって最適なものは自分にしかわからない。
それは旅のようなもの。
旅はその途中で目の前の小さな選択を続けていく。
目的地に着いた時、小さな選択を続けてきた経験が「あなた自身のもの」となっている。目的地は誰もみな同じところ、地球以外にない。

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